おすすめ度:
(4.5)
(4.5)
販売ランク:68318位
レーベル:集英社
形態:文庫
価格:¥ 460
発行:2008-10-01
ASIN:4086012146
ISBN:9784086012140
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7.
ゆっくりと、確実に
終わりに近づいている感じがするが、基本的にはよくも悪くもいつものマリみてだった。
特に内容について言えば、今作は短編集であるが、その実、大きな一つの流れを様々な側面から見ただけのものである。
具体的には、短編ごとに語り部が変わるが、時間軸は一貫していると言える。
その、珠玉の短編が絡まって、一つの流れが見えていく過程がここちよい。
うれしくも、寂しい。そんな卒業前の風景の妙をきれいに描きだせていると感じた。
引き延ばしすぎとの声もあるが、いやしくも主人公に大きく関わる祥子さまとのお話である。前薔薇のときとはかける比重が違って当たり前だ。
むしろ、何気ない風景をきっちり描いていき、キャラクターへの思い入れを深める意味が強いため、よくあるような「引き延ばし」と揶揄されるものとは、マリみては決定的に異なると思っている。
6.
のばしすぎです
作者が現薔薇様の卒業を先に延ばしたい意図がみえみえです。
初期のあのスピード感のある話の展開に戻してもらいたいと
皆さんがおっしゃるのがわかるような気がします。
それはそれは、読んでいてとても気持ちのいいものなのです。
ですが、今度こそ卒業か!? と、焦らされて待っている身としては
「また時間稼ぎですか」的なちょっとガックリな部分も。
これだけ待たされたのだから、さぞ素晴らしい卒業物語のはず、いや、そうでなきゃ許さない!
という想いがどんどん積み重なって期待と不安が裏腹なのです。ヤキモキヤキモキ。
瞳子のが期待を裏切らない出来だったので大丈夫とは思いますけど。
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個人的に考えちゃうこと・・・
すでにステージとして完成されていて、どんな物語でも書ける舞台と小道具が揃っています。
次代でも、これまでの過去の別視点でも、ずっと過去でも、山百合会以外でも、
どんなストーリーも書けるはず。リリアンとスールがあるかぎり。
だから、本編の方をさっさと完結してしまって、他のストーリーを2とか外伝やなにかとして
どんどん出して行く選択肢もあったはずーと思ったりもします。
それはそれは、作者と編集者にとって勇気のいることでしょうけども。
いよいよ明日は卒業式。
準備に余念のない祐巳たち在校生に対して、卒業生は手持ち無沙汰な一日な
はずなのだが、いよいよ最後となると思い出やら未練やらやり残したこと、
やらねばならないことなどが一挙に押し寄せて、結局なんとなく気忙しい。
写真部の蔦子さん、新聞部の三奈子さん、美術部の美礼さんなどの
(蔦子さんは在校生だけど)、卒業前のささやかな儀式の点描。
それは、それぞれがこころを残さないため。
そして、クールなはずの祥子さまも祐巳との別れを前にして思わず激情が
ほとばしる。
春まだ早い陽だまりに、ぽつんと咲くタンポポのような掌編。
すっかり秋になったこのシーズンに読むには、少し早い
卒業式前日のエピソードですが、物寂しい今にピッタリ。
いよいよ、ついに祥子様・令様の「卒業」です。
間に「お釈迦様」が入った為か、かなり久し振りの間隔な気が。
とにかくこれ程長くずっと読み貯めてきた小説作品は、十代以来
無かったもので、既刊を本棚に眺めて、「ここまで来たか…」と
感慨深い気持ちでいっぱい。
いつもながら時間軸を絶妙に操りながら読者を引きずりこむ
文章力の卓越さには圧倒されます。
卒業する薔薇様、見送る蕾、その妹達…それぞれの色彩違う花を
最後までどう魅せてくれるか…楽しみでありながら、切ない。
そんな新刊です。
意外な組み合わせの薔薇達の会話や、相変わらず美味なところ独占の
先代白薔薇様の登場も本当に嬉しい。表紙の祐己が、とても大人びて見えます。
とにかく、マリみファンならば今更買うほか無いでしょう。



風柳